「IRIAM(イリアム)で配信しながら、YouTubeでも同時に配信してファンを増やしたい」
「配信のアーカイブを編集して、切り抜き動画としてSNSに投稿したい」
Vライバーとして活動の幅を広げようと考えたとき、このように他のプラットフォームとの併用を検討するのは自然なことです。
しかし、IRIAM(イリアム)に限らず、配信プラットフォームには独自の仕組みと厳格な利用規約が存在するため、知らずに行動するとアカウント停止(BAN)のリスクや、著作権トラブルに巻き込まれる可能性があります。
今回は、「他プラットフォームとの同時配信(サイマル配信)」の可否と、「切り抜き動画」を作成・投稿する際のルールについて解説していきます。
同時配信(サイマル配信)について
IRIAM(イリアム)と他PFの同時配信(サイマル配信)は、場合によって規約違反になってしまう可能性があります。
大きな理由の一つとして「権利的な問題」もありますが、その他にもIRIAM(イリアム)の規約に反してしまう可能性があります。
・楽曲の著作権に関してはこちら
◯「同一内容の同時配信」は規約で制限される傾向にある
IRIAM(イリアム)の利用規約や禁止事項には、サーバーへの過度な負荷をかける行為や、サービスの運営を妨げる行為が禁止されています。
公式規約などでは明言されていませんが、スマートフォン1台でIRIAM(イリアム)を起動しながら、同時に別のアプリや機材を用いてその画面をキャプチャし、他サイトへ送出する行為は、以下の理由から「不適切な利用」とみなされる可能性があります。
- サーバーおよび通信負荷の問題
IRIAM(イリアム)は「モーションライブ方式」という独自の技術で低遅延・高画質を実現しています。
この通信を行いながら別の配信処理を行うことは、端末とサーバー双方に予期せぬ負荷をかけ、配信の品質を著しく低下させる可能性があります。 - コミュニティ体験の毀損
IRIAM(イリアム)はVライバーとリスナーの「リアルタイムなコミュニケーション(ラグの少なさ)」が最大の価値です。
「IRIAM(イリアム)のコメントには即反応するが、YouTube側のコメントは遅れて反応する」
「YouTubeでの配信に集中してしまい、IRIAM(イリアム)のコメントを拾えなくなる」
という状況は、リスナー体験を著しく損なうと判断される可能性があるため、プラットフォームの理念に反すると判断される可能性があります。
◯「別端末」なら可能な場合も(グレーゾーン)
一方で、「PCでゲーム画面をYouTubeで配信しながら、IRIAM(イリアム)でも雑談形式でVライバーとして配信を行う」といった、物理的に異なる端末でサイマル配信を行うことまでを明確に禁止する記述は、現状では厳密には見当たりません。
しかし、これは非常に高度なスキルを要します。
どちらのコメントもおろそかになりがちで、結果としてどちらのプラットフォームの評価も下げてしまうリスクがあるため、戦略としては推奨されません。
切り抜き動画(アーカイブ利用)について
同時配信が難しい一方で、「切り抜き動画」の作成と投稿は、IRIAM(イリアム)公式としても推奨している文化の一つです。
ただし、ここには「音楽著作権」という非常に大きな落とし穴があります。
◯公式ガイドラインにおける「二次創作」の扱い
IRIAM(イリアム)では、配信のスクリーンショットや録画機能を用いた動画をSNS(X/Twitter、TikTok、YouTubeなど)に投稿することを「二次創作」の一環として基本的に許可しています。
Vライバー自身、もしくはリスナーが作成した切り抜き動画がきっかけで、新規ファンが流入するケースも多いため、積極的に活用すべき手法です。
◯絶対に注意すべき「楽曲(BGM・カラオケ)」の利用
最も注意が必要なのが、「歌枠(カラオケ配信)」や「BGMを使用している雑談」の切り抜きです。
IRIAM(イリアム)アプリ内では、JASRACやNexToneとの包括契約により、登録されている楽曲を歌う(配信する)ことは許可されています。
※申請方法はこちら
しかし、その配信を「録画(複製)」し、「XやYouTubeなどにアップロード」する権利は、IRIAM(イリアム)の包括契約には含まれていません。
- OKな例:
- アカペラで歌っている箇所の切り抜き(原盤権が発生しないため)
- オリジナル曲や、著作権フリーBGMを使用している箇所の切り抜き
- トークのみの切り抜き
- NGな例(権利侵害):
- IRIAM(イリアム)内のカラオケ音源が流れている箇所をそのまま動画化してアップロード
- 市販のCD音源や、権利許諾の取れていないBGMが流れている箇所の投稿
特にX(旧Twitter)はJASRAC・NexToneの包括契約がされていないSNSなので、IRIAM(イリアム)の歌枠をそのまま切り抜いて投稿すると、即座にブロックされたり、著作権侵害の申し立てを受けたりする可能性があります。
切り抜き動画を作る際は、「BGMやカラオケ音源が入っていない箇所」を選ぶか、動画編集ソフトで「音声からBGMを除去する(または自分の声を上乗せする)」などの対策が必須です。
各メリット・デメリット
ここまでの内容を踏まえ、Vライバーとして活動する上での同時配信と切り抜き動画、それぞれのメリット・デメリットを整理します。
◯同時配信(サイマル配信)
基本的には「推奨されない」手法ですが、仮に行おうとした場合の視点です。
- メリット
- 露出面の最大化: 単純に複数のプラットフォームに露出するため、人の目に触れる確率は上がります。
- デメリット
- 規約違反リスク: アカウント停止(BAN)の可能性があります。
- 端末への負荷: スマホの過熱、バッテリー消費、アプリ落ちの原因になります。
- リスナーの混乱: 「どっちにコメントすればいいの?」「ラグがあって会話が成立しない」といった不満を招き、ファン離れに繋がる可能性があります。
- 収益化の分散: ギフトや視聴時間が分散するため、ランクスコアなどが上がりにくくなります。
◯切り抜き動画の投稿
こちらは適切に行えば、非常に効果的なマーケティング施策となります。
- メリット
- 資産になる: 動画は「ストック型(残る)」コンテンツです。寝ている間も動画が自己紹介をしてくれます。
- 新規層の獲得: 短尺動画(YouTube ShortsやTikTok)は拡散力が高く、IRIAM(イリアム)を知らない層にアプローチできます。
- ハイライトの共有: 長時間の配信を見返せない忙しいファンに対し、面白い部分だけを届けることができます
- デメリット
- 編集の手間: 字幕(テロップ)入れやカット編集など、一定の作業時間とスキルが必要です。
- 権利関係の厳しさ: 前述の通り、BGMや楽曲の権利処理を誤ると、動画削除やチャンネルへのペナルティを受けます。
- 収益化のハードル: YouTubeで収益化するには登録者数や再生時間の条件があり、IRIAM(イリアム)の収益とは別の努力が必要です。
まとめ
今回は、Vライバーとして活動する上で、IRIAM(イリアム)と他プラットフォームとの連携について解説しました。
- 同時配信(ミラーリング)はNG: 規約リスク、端末負荷、リスナー体験の観点から推奨されません。IRIAM(イリアム)の「低遅延」という強みを殺してしまう行為です。
- 切り抜き動画は推奨: 新規ファン獲得に非常に有効です。ただし、編集作業が必要です。
- 音楽著作権には最大の注意を: IRIAM(イリアム)内で歌えるからといって、YouTubeに動画として上げて良いわけではありません。カラオケ音源やBGMが入った動画のアップロードは避けましょう。
IRIAM(イリアム)でトップのVライバーを目指すのであれば、配信時間はIRIAM(イリアム)というアプリ内でのコミュニケーションに全力を注ぐのが正解です。
同時配信で分散させるよりも、IRIAM(イリアム)内での「盛り上がりスコア」を高める方が、結果的にアプリ内での露出が増え、ファン獲得に繋がります。
その上で、配信外の時間を使って「切り抜き動画」を作成し、TikTokやYouTube Shortsなどの外部SNSからIRIAM(イリアム)へ誘導する。
この「ライブはIRIAM(イリアム)、拡散は動画」という役割分担こそが、現在最も効果的で安全な運用方法と言えるでしょう。
規約と権利を守りながら、賢く活動の幅を広げていってください。

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